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音楽の冗談

音楽、美術、映画、演劇、文学などの有名アーティストや、偉大な才能を持つ無名なアーティストたちに焦点を当て、彼らの業績や人生を一風違った視点で掘り下げます。

ユル・ブリンナーと「王様と私


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このBLOGの前の「Shall we Dance?アンナと王様」で原作の歴史的背景をかいつまんで紹介しましたが、続いてテーマ曲の元となった「王様と私」を取り上げてみます。日本でも人気が高かった故ユル・ブリンナーは、「王様と私」より「荒野の7人」の方が有名かもしれません。おそらく日本ではアメリカ映画の出演がほとんどのためアメリカ人と見られているかもしれませんが、アジアからヨーロッパ、そしてアメリカに渡った彼の人生は波乱に富んで、とてもインターナショナルです。

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Shall We ダンス?-アンナと王様

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周防正行監督の「Shall We ダンス?」のハリウッド版リメイク作品が昨年公開(2004年度作品)されました。未見なので、10月14日のDVDのレンタル開始が楽しみの作品です。人気俳優リチャードギアとジェニファー・ロペス主演もさることながら、オリジナルのストーリーと対比できるキャスティングや多少ニュアンスの違うエンディングに興味がわきます。さて、このタイトルとなった名曲、周防監督版では大貫妙子がさらっと歌っていましたが、元は有名なミュージカル「王様と私」主題曲。

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「オクラホマ!」「回転木馬」「サウンド・オブ・ミュージック」「南太平洋」の名コンビ-ロジャース&ハマースタインII世による1951年初演のミュージカルで、1952年度トニー賞では、作品賞・女優賞・男優賞・衣裳賞・装置賞の計5部門を受賞しています。ロジャース&ハマースタインは大好きな作曲・作詞家のコンビですが、今回は音楽ではなく、少しこのストーリーの土台となった小説と史実を調べてみました。
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個人的に好きなサントラ盤で『パリの恋人』(Funny face)があります。ガーシュインの名曲がちりばめられた選曲も魅力ですが、オードリー・ヘップバーンの歌もなかなか味があります。
オードリー・ヘップバーンの歌声は映画『ティファニーで朝食を』で見せた“ムーンリバー”からもわかるように鼻にかかった線の細い歌声です。しかし愛嬌があり、決して聞き苦しくありません。プロのような音域や声量を持っているわけでなく、映画で披露するには実力不足は明らかですが、何故か彼女は自ら生涯3度映画で歌をチャレンジしています。

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「オペラ座の怪人」


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新婚旅行で訪れたロンドンのウエストエンドで初めて「オペラ座の怪人」を鑑賞しました。そのときは客席が2階後方斜めの位置であり時差ぼけも加わり、音楽の素晴らしさやストーリーの面白さに浸ることができませんでした。帰国後あらためて家内と劇団四季の「オペラ座」を観て、初めてその素晴らしさに触れることができました。以来10数年経ちますが、このミュージカルの素晴らしさは衰えていません。
一方、四季の会報に紹介される作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーの記事を斜め読んでいると彼の別の一面に気がつきました。今回は音楽家ではなく、ビジネスマンとしてのウェバーに焦点を当てました。


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フランク・シナトラの"MY WAY"



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フランク・シナトラがサインを求めてきたファンに対しても、機嫌が悪いときは暴力を振るったという彼のボディガードの手記を読んだとき、私の前の会社の上司(社長)を思い出しました。前上司は暴力を振るうような人間ではありませんが、自分自身の名声を上げるために腐心して、会社の業務はほとんどしませんでした。雇われ社長であったため、4年ほどで“自己都合”の理由で解首されましたが、4年も居座ったお陰で、社内でまともな管理職の多くは会社を去っていました。業界でも名の通った人物で、優秀な経営者と見られていましたが、内ちから見た顔はまったく違い、自己保身と名声ばかりに気を取られていたようです。人は見かけに拠らないとは、よく言ったものですが、名声を得た人はそれを守る余り間違いを起こすものでしょうか?しかし、彼の場合は、その前の前の会社から変わっていないと聴いていましたが。



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エビータ


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先ごろ公開された映画「オペラ座の怪人」(2005年2月現在)は、アンドリュー・ロイド=ウエバー自らプロデューサーとして製作した作品で、観た人の評判も上々です。ファントムに対する賛否もありますが、もとより第一級の音楽を擁した作品が悪いわけではありません。
ウエバーのミュージカル作品として先にヒットを飛ばした映画が「エビータ」です。マドンナやアントニオ・バンデラスの主演が相まって、映画作品としても見ごたえがありました。サントラ盤も個人的にはミュージカルのロンドン版より好きですが、ややマドンナ色が濃いのが惜しいところです。

さて、ミュージカルの題材にされた「エビータ」ことエヴァ・ペロン、映画以上に、その一生はドラマチックです。

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